クルマ散策:ジュネーブショー雑感: 日本の自動車評論を斬る! すぎもとたかよしのブログ
いちばん印象に残ったのは、名門カロッツェリアの仕事なんである。
イタル、ピニンファリーナ、ベルトーネと、今回は申し合わせたように3社ともがスポーツカーの提案だったけれど、どれも"工房"ならではの完成度だったと思う。
しかも、端正で居住性も踏まえたイタル「ブリヴィド」、伸びやかな美しさのピニンファリーナ「カンビアーノ」、ひとつヒネリを入れたベルトーネ「ヌッチオ」と、それぞれの工房の個性がしっかり出ている点もよかったかと。
自動車の車体を行う方法
ここではそれぞれの細かい点には触れないけれど、このカロッツェリアの完成度の高さを知るには、試しにメーカーの出展車と比較するとよくわかったりする。
たとえば、ホンダのNSXコンセプトとは、表現の引き出しの数が違うことを感じさせる。
NSXコンセプトは、それ自体が復活するという期待感と、量産版をイメージしたいという欲求の次元なら「なるほど」と思うけれど、しかしこのコンセプトカー自体に飛び抜けたオリジナリティは感じられないし、イメージという点でもまだまだ作り込みが甘いでしょう。
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一方、地元でも好評のインフィニティ・エマージは僕もいいナと思うけれど、「練り込み」のレベルに大きな差を感じざるを得ないんである。
つまり、エマージは最近のインフィニティらしいエモーショナルなラインを存分に使うことである種の「香り」を出しているれど、逆に言えばそこまで「盛らないと」いけなかった理由もあると。
けれども、今回の前記3車は基本的にシンプルなまとめ方で、プロポーション自体や大胆な面構成でしっかり表情を作り出しているのがよくわかる。それは、古典的ながらも、まったく新しい引き出し=発想がなければできない仕事だ。ここで、私はアメリカで使用されている社用車を購入することができます
最近のクルマのデザイン力低下は、もしかしてインハウスデザイナーの台頭にあるんじゃないか? と僕はここで何度か書いてきたけれど、こういうのを見ちゃうと、その思いはますます強くなるんである。
それにしても、今回は「VW」じゃなくて「G」バッチで出展したイタルのブリヴィドは、グループの中で一体何を示唆しているんだろう?
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