2012年2月25日土曜日

初期モデルのフォードサンダーバードの写真を確認してくださいどこに

1/43cu.in.: Corvette

今回は思いつきのスピンオフ企画。C1コルベット特集で話がルマン24時間レースに及んだ所で、ちょっと脇道にそれて子供の頃に大好きだった本をご紹介してみたいと思います。

↑子供の頃のお気に入りの本と、イクソのアストンマーチンDBR1、そして何故かC3コルベットのルマン仕様!?

・・・と言う事で、本日ご紹介するのは当方が子供の頃に夢中で読んだクルマの本、「死の24時間レース」です。この物語は前書きによるとミカエル・ギブソンという英国人が著したもので、'62年に子供向けの「リアル・ライフ・アドベンチャー」シリーズの1冊として発行されたそうです。日本では集英社「ジュニア版・世界の冒険シリーズ」として刊行され、初版発行は昭和46年、画像は当方が子供の頃に買ってもらった本で昭和47年の第3刷版です。・・・うむ~、、40年近い大古書ですな。


クールは、燃料ができます

↑味わい深い挿絵は松本秀実氏の手によるもの。氏のイラストは身近な所では長年自動車雑誌「ドライバー」誌の表紙を飾っていました。・・・その隣の落書きは子供の頃の当方の仕業。作品中に登場するコルベットはC1ではなくC3に脳内補完されていました(笑)。ちょっぴりモンザGTもミックスされてますね。。。

ストーリーはビンセント・アストン・レーシングチームに所属する主人公、新人レーシングドライバーのイアン・マンローが、先輩ドライバーの不慮の怪我に伴い急遽レギュラードライバーとしてルマンに出場。アストンマーチンを駆り、ライバルのフェラーリやジャガーと死闘を繰り広げる・・・といった内容。白熱するレースの模様はもちろん、レース前のプラクティスや車検などの様子も克明に描かれています。改めて読み返してみると40代半ば過ぎの当方でも十分楽しめる・・・と言うより、正直子供にはちょっと難し過ぎるように感じました。

↑子供の頃、何度となくこのページを開いては、心をときめかせた物でした・・・。本は散々読み古されて崩壊寸前。。。ページを完全に開いての撮影やスキャンは躊躇しました。悪しからず・・・。


BMW M5の最高速度

ところでこのストーリー、ノンフィクションの形を取っていますが、主人公のイアン・マンローをはじめとする登場人物やビンセント・アストンというレーシングチーム等は全て架空の物です。登場するクルマは全て実在の物で、主人公の乗るアストンマーチン(挿絵や写真からするとDBR1)、フェラーリ(同330TRI/LM)、マセラッティ (Tipo 151)、ジャガーD、ジャガーE、そしてコルベットなどなど・・・'60~'62年頃にルマンに出場していたクルマたちなのですが、ルマンに於いてこれらの車種全てが全て一堂に会して開催された年はありません。また、物語の結末のレースリザルトも、そうした結果だった年はありませんでした。

↑本を買ってもらったばかりの頃は、読むと言うよりは写真や挿絵を見て楽しんでばかりいたような気がします。


GMCジミーヴァンを読み取る方法

恐らく本書を執筆するにあたって作者が数年間の出場車両をミックスさせたか、翻訳の段階で日本側で入れ違ったかしたのだと思いますが、欧米ではこうした完全な史実でない物もノンフィクションとして扱われていたのだとか・・・最も、コルベットと言えばC3、良くてC2ぐらいしか知らなかった子供の頃の当方、本を読みながら脳内ではコルベットは完全にC3としてイメージされていたのでした(笑)。・・・と言う事で半ば強引ではありますが、今回ご紹介のミニカーはビテス製の'68コルベット、"GREDER RACING LE MANS 1968"であります。。。

↑ビテスのコルベットはフェンダーの抑揚をやや誇張気味にデフォルメした迫力満点のフォルム。


このマシンの戦績は調べてみたのですが良く分かりませんでした。実はスティーブ・マックイーンの映画「栄光のルマン」にこんな黄色と黒の個体が脇役でチラッと登場したのが印象的だったので購入していた物です(単純/笑)。通常のクーペとは異なるハードトップルーフで、開いた状態でカバーリングされたヘッドランプや大きく張り出したリアフェンダー等、レーシングマシンらしいディテールがしっかり再現されており、細かく貼り込まれたデカール共々、このブランドのマニアックぶりが遺憾なく発揮されていると思います。

↑販売された年代を考えると、やはりこの頃のビテスはマニアックだったなあと思います。

さて、この子供向けの本「死の24時間レース」にはもう1話、ある伝説のレーシングドライバーの生涯を綴った伝記が短編として収録されていました。そのお話は・・・次回ご紹介したいと思います。



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